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4か月カレンダー

毎年、気が遠くなるほどの量のカレンダーが印刷されて、文房具屋に並ぶ。カレンダーは、パソコンをひとクリック、手帳をひと開き、アイフォーンならひとはじきすれば見えるものになったけれど、アトリエでは、ぱっと見上げた壁に暦がかかっていてくれるほうが、何かとありがたい。にもかかわらず、これなら壁にかけておいてもよい、と思えるような、カレンダーにはなかなか出会うことがなく、手帳をいちいち開く生活を、随分と長いことやってきた。

デザイン的にいまひとつ・・・、ということもあるけれど、それは別にしても、めくらないと他の月のカレンダーが見られないのは、自分の仕事の予定を考える時、かなり不便だと常々思っていた。前後の月のカレンダーが、左右に小さく印刷してあるタイプのものもあるけれど、字が小さくて、そう実用的ではない。

かといって、1年分のカレンダーというのは、過去と未来をいつも一年分、前後に連れて歩いていて、これは、前に100人、後ろに100人子供を連れて歩いているようで、見るだけでも疲れてしまう。10月以降になると、もう見ることはほとんどない過去ばかりが場所をとって、結構必要になってくる「あくる年」の予定が見えなくて困る、という問題もでてくる。

3か月分がまとめて印刷してあるカレンダーは、企業の贈答用カレンダーとしてときどき見るけれど、どういうわけか、これはデザインがひどくて、毎日見ているだけで、確実に美的センスが失われていきそうなものばかりなので、そばに置いておきたくない。

文具屋のカレンダーコーナーにでてくる、山のような「つかえない」カレンダーを前にして、毎年、ほとんどあきらめに似たため息をついていたが、今年は、そのあたりのジレンマを解消してくれる、4か月カレンダーなるものを発見して狂喜した。

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なんのことはない、1ページに4か月分のカレンダーが印刷してあるだけのことなのだが、画期的なのは、これが3カ月に一度めくるカレンダーではなく、毎月めくって、今月+先3か月が見えるようになっているカレンダーであることだ。

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2011年版は、2010年の「10月、11月、12月、1月」のページから始まり、2011年の「12月、1月、2月、3月」で終わっているので、来年が近づいてきて困ることもない。

これは、ドイツ語圏最大のカレンダーメーカーHV Verlag が出しているオフィス用カレンダーのひとつ。グラフィック的には、もう一超え良くなる気もするが、普通の文房具屋で、普通にオフィス用として売っているものとしては、まったくもって悪くない。何よりも、先三カ月が見えるシステム、今年と来年の間で困らないシステムを、さりげなく実現しているところが、なんともスマートでよい。

小さなことだけれど、長年ひっかかっていたことが解決するデザインに出会うのは、本当に気持ちがいい。このカレンダーのおかげで、昨年よりも快適に、また長い長い長い一年を漕いでゆけそうだ。 

 

4か月カレンダーのサイト HV Verlag  HEYE 4 monats kalender

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阿部 雅世 公式サイト MasayoAve creation  www.macreation.org

*記事、写真の無断転用は、ご遠慮ください。 転用ご希望の方は、info@macreation.org まで、ご一報ください。

 

 

 


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