Merry Christmas
21日夕方のフライトで、エストニアのタリンからベルリンに戻ってきた。本年最後のフライト。今頃のエストニアは、日の出が、9時18分、日の入りが 15時22分。一番夜が長い時期なので、夕方5時半のフライトは、すでに夜間飛行。この日は、久しぶりに晴れて、雲のない日だったので、限りなく黒に近い濃紺の空にむかって、飛行機は離陸し、ゆっくり旋回する窓からは、湾曲する海岸線に縁取られた小さなタリンの町が、宝石箱をひっくり返したように、きらきらしているのが見えた。町の通りには、驚くほどでもない、質素なクリスマスイルミネーションが飾られているだけだったのに、空から見るとこんな風に見えるんだ。なんだか泣けてくるほど美しい。高度300メートルくらいだろうか、町の骨格や建物も、光に縁取られて、はっきり見える。旧市街の門の外の広場から、花火が上がった。何のお祝いかわからないけれど、万歳。エストニアでの私の一学期も、無事終了。万歳。万歳。
クリスマスイルミネーションが、霧雨でしっとりと濡れてふるえるベルリンの街中を、タクシーで通りすぎる。大きなモミの木を、自転車の後ろにくくりつけて、走ってゆく人。いくつかのクリスマスマーケットを通り過ぎる。12月に入ってからだけで、6回も飛行機に乗ったので、クリスマスマーケットどころではなかったな。家に戻ると、長かった1年の疲れと眠気が、どっと押し寄せてきて、そのまま荷物も解かぬまま、20時間近く眠った。その後も、起きては寝、起きては寝、と、猫に負けぬひたすら眠る生活を2日ほど続けて、やっと復活すると、もうクリスマス・イブだ。この日は、ヨーロッパの大晦日。クリスマス三が日は、そういえば、お店は閉まっているんだった。食料品を買いにスーパーに出かけると、いつになく人でいっぱいだった。
クリスマスのミサの教会の鐘が、ガラン、ロロン、ガラン、ロロンと響いてきた。これが、ヨーロッパの除夜の鐘。明日クリスマスがお正月。本当は、あと一週間今年があるのだけれど、今年と来年の間に、ちょっと休みがほしい。もうヨーロッパ時間で、一旦ゴールしてしまいます。
Merry Christmas.
阿部 雅世 公式サイト MasayoAve creation www.macreation.org
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