銀楓
すっかり冬の気温になったベルリンだけれど、森の中では、まだ秋の名残が、言葉にならないくらい美しい姿を見せている。花の季節とはまた別の、色彩豊かな冬の始まり。毎年、秋と冬の境目の、ほんとにわずかな数日間、森の中にいくつもある水路の水面は、小さな小さな水草にびっしりと覆われて、苔色のカーペットを敷き詰めたような、不思議な光景になる。銀楓の葉っぱは、黒に近い濃い赤から、明るい黄色、緑まで、いろんな色で落ちてくる。葉っぱの裏は白っぽく、顕微鏡で見ると細かい毛が生えていて、そこに水玉が沢山ついて、きらきらしている。この森の中で、一番のお気に入りを上げるとすれば、この銀楓の葉っぱかもしれない。
見上げれば 冬の梢に 高い空。
阿部 雅世 公式サイト MasayoAve creation www.macreation.org
2007-11-22 00:00
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