WINTER GARDEN 冬の庭
久しぶりに地に足をつけて過ごすベルリンの1月。30年ぶりの大寒波ということで、大みそかからこちら、ずっと氷点下の温度が続いている。一番気温が下がった時でマイナス18度、ここ数日はマイナス10度前後。ベルリンに来た年も、マイナス15度くらいになったけれど、あの年は、一度 降った雪が、そのまま凍っていたような感じだった。今年は、味の素みたいな乾いた粉雪が何度も何度も降っては積り、本格的な雪景色。木の枝や茂みにも、ホイップクリームのような雪が、どっかりとのっている。窓から見えるティアガルテンの森はどこまでも真っ白で、町はカキンカキンに凍っている。道が凍結していて、車ものろのろとしか走れないせいか、町はものすごく静かで、「明けました!」という雰囲気の来ないまま、ずっと冬眠しているかのようだ。そんなまま、もう1月も終わろうとしており、明けた感じはしないけど、ここで一区切り。たいへんおそばせながら、2010年、あけましておめでとうございます。
ティアガルテンの森があまりに美しいので、夜が明けると家を出て、デジカメを手に毎日森を歩く。真っ白で一見何にもないようだけれど、目を凝らせば、奇跡のようなデザインのアルファベットが、そこにもここにもあるので、発見力を鍛えるデザイン体操にはうってつけの環境。少し余裕を持って歩け ば、アルファベット以外にも、本当に素敵なデザインが山のように見つかる。それも、今、写真に撮っておかなければ、刻々と変わってしまうものばかりなので、寒くてもこればかりは、やめられない。森には、なんでもあるんだな、すべての答えがあるんだなと思う。寒さのせいでデジカメのバッテリーは20分くらいしか持たないけれど、静寂の森の中での「美しいもの狩り」に、怪盗赤ずきんは今日も行く。
本日は、今月の収穫の中から、心ばかりのおすそわけ。
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森が描く木は、どうしてこうも完璧なんだろう。
木は枝の先の先のほうまで行っても、木の形をしている。
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乾燥したヨーロッパの気候のもとでは、枯れ葉はそう簡単に腐らない。
銀楓の枯れ葉は、まだ木にしがみついていたんだね。
5月に散ったはずの天使の羽。雪の中の天使の羽は、神々しい。
ウサギは、コロン記号をフンで描く。この正確さはどうだ。
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森の中では、実にいろんなお顔に出会う。
むむ、本格的な吹雪になってきたな。
いっぱい降るのかなあ・・・。
さぶすぎ・・・。
寒くなんかないやい。
私、厚化粧だから平気・・・。
うう、雪が目にしみる。
雪の子、喜ぶ。
雪の子、考える。
つめたくてきもちい~い。
こいつも、じっと見ていた。
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